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SESのブラックリスト企業を見極めるためのポイントと対策を紹介します

SES(システムエンジニアリングサービス)業界には、多くの優良企業が存在する一方で、ブラックリストに載るような企業も存在します。この記事では、ブラックSES企業の特徴やその見分け方、さらにブラックリスト入りを避けるための対策について詳しく解説します。これからSES業界に足を踏み入れる方や、転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

SESブラックリスト企業の特徴

ブラックリストに載っているようなSES企業には、いくつかの共通した特徴があります。これらの特徴を理解することで、ブラック企業に巻き込まれないよう注意することが重要です。

多重下請け構造に巻き込まれている

多重下請け構造とは、1つの案件に対して複数の企業が関与し、SESエンジニアがその最下層に位置する形です。このような構造に巻き込まれると、エンジニア自身の報酬が減少し、働く条件も悪化しがちです。また、契約内容が不透明であるため、責任の所在も不明確になりがちです。

ブラックSES企業は、こうした多重下請けの構造を利用し、自社の利益を優先しつつエンジニアには適正な報酬を支払わないことがあります。このような構造に巻き込まれている企業は、避けた方が無難です。

経歴詐称を強要される

ブラックSES企業では、時にエンジニアに対して経歴詐称を求めるケースがあります。これには、実際には持っていないスキルや経験を偽って報告させることが含まれます。そうすることで、企業は高額な契約を取ろうとする一方で、エンジニアにとっては大きなリスクが伴います。

経歴詐称を強要されることで、現場での期待値が高くなり、スキル不足が原因でプロジェクトが失敗する可能性が増加します。結果として、キャリアにも悪影響を及ぼすため、このような行為を要求する企業は注意が必要です。

スキルアップの機会が少ない

SESエンジニアにとって、日々のスキルアップは非常に重要です。しかし、ブラックSES企業では、社員のスキル向上に対する支援が乏しく、業務をこなすだけの毎日が続くことがあります。特に教育や研修がほとんど提供されない企業は、エンジニアの成長を軽視しているといえます。

スキルアップの機会が少ないと、エンジニアとしての市場価値が低下し、将来的なキャリアパスも狭まる可能性があります。したがって、このような企業には注意が必要です。

1人での客先常駐が多い

ブラックSES企業の中には、エンジニアを1人でクライアント先に派遣することが多い企業があります。1人での常駐は、孤立しやすく、問題が発生した際にサポートを受けにくい環境に置かれることが多く、精神的にも肉体的にも負担が大きくなります。

また、チームでの作業ではなく1人で全ての業務をこなさなければならない場合、過度なストレスを抱えることになります。このような環境では、長期的に働き続けることが難しいため、1人常駐が頻繁に行われる企業は避けるべきです。

人事評価があいまいで不透明

人事評価が不透明で、何を基準に昇給や昇進が決まるのかが明確でない企業は、ブラックSES企業の可能性が高いです。具体的な評価基準がないため、エンジニアの努力や成果が正当に評価されないことが多く、不満がたまりやすい環境が作られます。

公正な評価制度がない場合、モチベーションが低下し、キャリアの成長も見込めなくなります。エンジニアとしての成長を考えるならば、透明性のある評価制度を持つ企業を選ぶことが重要です。

ブラックSES企業の見分け方

SES業界でのキャリアを成功させるためには、ブラック企業を早期に見極めることが大切です。以下のポイントを確認することで、ブラック企業を避けることができます。

商流が深すぎる企業は避ける

SES企業の商流が深すぎる場合、エンジニアが直接クライアントと関わる機会が減少し、報酬が中抜きされる可能性が高まります。商流が3社以上の場合は注意が必要です。エンジニアとしての働きやすさや待遇が悪化するリスクがあるため、商流が浅い企業を選ぶようにしましょう。

商流が浅い企業は、クライアントとの直接のやり取りが増え、報酬も適正に支払われる傾向があります。企業選びの際には、商流の深さを確認することが重要です。

研修制度やスキルアップの機会があるか確認する

ブラックSES企業では、研修やスキルアップの機会がほとんど提供されません。一方で、優良企業はエンジニアの成長を重視し、積極的に研修やトレーニングを提供しています。入社前に、研修制度が整っているか、スキルアップの機会があるかを必ず確認しましょう。

また、資格取得支援や外部セミナーへの参加など、具体的なスキルアップの支援策があるかどうかも重要なポイントです。これにより、エンジニアとしての市場価値を高めることができます。

幅広い年齢層の社員がいるかをチェックする

企業の年齢層を確認することも、ブラック企業を見分けるための一つの指標です。もし特定の年齢層に偏っている場合、その企業は人材の入れ替わりが激しい可能性があります。特に若手ばかりの企業は、離職率が高く、労働環境が悪い可能性があります。

一方で、幅広い年齢層の社員がいる企業は、長期的に働ける環境が整っている可能性が高いです。社員の年齢層がバランス良く配置されているかを確認することも、企業選びの際に大切なポイントです。

評価制度が整っているか確認する

SES企業を選ぶ際には、評価制度がしっかりと整っているかどうかを確認することが重要です。具体的な評価基準が明確に定められており、定期的なフィードバックが行われる企業は、エンジニアの成長を重視しています。

評価制度が整っていない企業では、エンジニアの努力が適切に認められないことが多く、不満がたまりやすい環境となります。公平な評価が行われているかを確認しましょう。

SES以外の事業を展開しているか確認する

SES専門の企業よりも、他の事業も展開している企業の方が、安定していることが多いです。SES以外にも、自社サービスの開発やコンサルティング事業を行っている企業は、経営基盤がしっかりしている可能性があります。

SES以外の事業を展開している企業では、SESエンジニアとしてのキャリアパスも広がることが期待でき、将来的に他の分野に挑戦する機会も生まれるかもしれません。多角的な事業展開を行っている企業を選ぶことで、より安定した働き方ができるでしょう。

ブラックリスト入りを避けるための対策

ブラックSES企業に入ってしまうことを避けるためには、事前に情報を集めることが重要です。ここでは、ブラック企業を避けるための具体的な対策を紹介します。

企業評価サイトで口コミを確認する

転職活動時には、企業の評判を確認するために企業評価サイトを活用することが大切です。社員や元社員からの口コミをチェックすることで、企業の実態を把握できます。特に、「働きやすさ」や「人間関係」に関する評価は重要な指標となります。

ただし、一部の口コミは偏った意見であることもあるため、複数の意見を総合的に判断することが必要です。

転職エージェントに相談する

信頼できる転職エージェントを利用することで、ブラックSES企業を避けることができます。エージェントは、企業の内部事情や働きやすさについて詳しく知っている場合が多いため、彼らのアドバイスを参考にすることが効果的です。

エージェントを利用する際は、自分の希望や不安を正直に伝え、より良い条件の企業を紹介してもらうようにしましょう。

面接で人事評価制度について質問する

面接時には、積極的に人事評価制度について質問しましょう。具体的な評価基準や昇給のタイミング、昇進の機会について聞くことで、その企業が公正な評価を行っているかどうかを判断できます。

ブラックSES企業では、人事評価が不透明なことが多いため、納得できる回答が得られない場合は注意が必要です。

リモートワークやチーム常駐が可能な企業を探す

リモートワークやチームでの客先常駐が可能な企業は、働きやすい環境を提供していることが多いです。1人常駐が多い企業は、エンジニアに大きな負担をかける傾向があるため、チームで協力しながら働ける企業を選ぶことが推奨されます。

また、リモートワークを取り入れている企業は、柔軟な働き方をサポートしていることが多く、ワークライフバランスを重視したい方にとっては理想的です。

未経験でもサポートが手厚い企業を選ぶ

SES業界に未経験で飛び込む場合、特にサポートが充実している企業を選ぶことが重要です。ブラック企業では、未経験者に対して十分なサポートがないことが多く、現場でのトラブルに対処できなくなる可能性があります。

逆に、手厚いサポートを提供する企業では、未経験者でも着実にスキルアップができ、長期的なキャリアを築くことが可能です。

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この記事を書いた人
小宮 滉

大学時代にインフラトップでエンジニアインターン、Coincheckでマーケティング業務を経験。 2022年にGUILD株式会社を創業し、Web3開発やIVS Crypto THE DEMODAY優勝などの実績を持つ。 現在はLINE上でのWeb3開発や「インテンキャリア」の運営、2024年にはWeb3人材マネジメント協会を設立し、検定や研修制度の構築にも取り組んでいる。